2014-01-01から1年間の記事一覧

「売上が震災前まで回復」した被災地企業は、わずか40%。被災地の産業復興に、民間のマーケティングノウハウは活かせるか

東日本大震災の発生から、来年の3月11日で丸4年となる。震災は、岩手・宮城・福島などの地域に大きなダメージを与え、「地方と都市部」の格差をさらに広げてしまった。一方、2014年の東京で、震災の爪あとを目にすることはほとんどなく、被災地への“想像力”…

「親に恵まれない子ども」のうち、9割が施設に。「子どもを社会で育てる」ってそういうことなの?

児童虐待のニュースが相次いでいる。先日は、大阪府茨木市で3歳の長女を衰弱死させたとして、義父(22)と無職の母親(19)が殺人容疑で逮捕された。新潟県では、「娘が泣くのでうざい」と話していたという母親(24)が、3歳の長女を川に落とし殺害したとさ…

「障害者」と「健常者」を、分断から交じり合いへと導くアートの力

みんなと同じだけど、ちょっと違う存在 小学生の頃、クラスに「たっくん」という、知的障害をもった男の子がいた。たっくんは一見、他の子たちと変わらない。体育のときは、みんなと同じように授業を受ける。でも、算数や国語の時間はいない。いつもニコニコ…

「幼い子どもには、保護者の絶対的な愛情が必要」。だが、それは「母親が1人で育児を担うべき」ことと同義ではない

厚労省によると、2012年度に児童相談所が対応した児童虐待の件数は、6万6701件。2000年に「児童虐待防止法」ができる前の、実に5.7倍に増加しています。児童虐待に対する社会の認識が変わってきたということでもありますが、依然として、虐待で死亡する子供…

「一般論なら何を言ってもいい」と信じている人たち~「高齢出産でDNAに傷がつく」発言より~

世の中には、まだまだこういう人たちがいるから、困ったものです。 「晩婚化、健康な子が産まれない」と市長が答弁…富山・滑川 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 富山県滑川市の上田昌孝市長が、市議会で「晩婚化と(出産が)遅いほどDNAの傷から、なかなか…

「両立できそうな仕事はないし、大変そう」尻込みする専業主婦たち。彼女たちを労働市場に「連れ戻す」ために必要なものって何だろう。

経済成長のために「女性活用」ムードが盛り上がる昨今。結婚や出産などで“家庭に入った”女性たちに、再び働いてもらおうとの機運も高まっています。そんな女性たちへ向けたイベントが名古屋で開かれると聞き、7月19日(土)、「ママの就活応援フェスタ」(於…

就職することは「残念」なのか~イケダハヤトさんと学生の対話から~

イケダハヤトさんが、就職が決まった学生に対し「残念だ」と繰り返す対談が話題になっています。「就職、ほんとうに残念です」 会社に入るなんてマジでつまらない! イケダハヤト×小川未来【前編】 | 小川未来『就活事変』 | 現代ビジネス [講談社] 「そうか…

モテとは「利他の心」である?

元No.1キャバ嬢で、現在は作家やタレントとして活躍する立花胡桃(たちばな・くるみ)さんのモテテク本『不二子の掟(おきて)』を読んだら「モテとは何か」について考え込み、寝付けませんでした。 よくあるモテ本と少し違うのは、小説形式で「派遣社員の不…

クックパッドが仕掛ける「ダイエットビジネス」は成功するか

若い女性の8割が使うという巨大なレシピサイト「クックパッド」が、5月20日、ついに(?)ダイエットビジネスを始めました。管理栄養士の個別指導でダイエットできるとうたう「クックパッド ダイエット」。カロリーの高そうなスイーツレシピもたくさん載…

1記事150円で書くライターと、媒体価値の上がらないWebメディア

「フリーライターでは食えない」という話は、ネットでもリアルでも、よく聞きます。(最近話題になったところでいえば、Web記事原稿料「一文字0.1円」ってマジすか……など)nanapiやネタりかをはじめ、メンジョイ、ハウコレ、Peachy、WooRisなどなど、ハウツ…

「他人をひがむ」芸風はとっても、ウケがいい

ジャーナリスト、千葉敦子さんによる日本文化論『ちょっとおかしいぞ、日本人』(1985)の中に、面白い指摘があります。「男も女も、すぐ僻む(ひがむ)」という章で、日本人は何かにつけ、他人をひがむというんですね。 僻み根性というのは、日本人の最も得…

「女性の貧困」をエンターテイメントにするな

「NHKスペシャル 調査報告 女性たちの貧困~"新たな連鎖"の衝撃~」が話題になりましたね。今年1月に放送されたクローズアップ現代「あしたが見えない」にも、大きな反響があったようです。このように最近、若い女性が極貧状態で暮らしている、そういう女性…

オバマ大統領の「ほめて隠す」演説テクニック

アメリカの大統領としては18年ぶりに「国賓」として訪日した、オバマ大統領。彼が24日、宮中晩餐会でおこなった挨拶が「素晴らしい」と絶賛されているので、全文を見てみました。(あいさつ全文はこちら) 天皇、皇后両陛下、本日は私ども一行を格別に温…

40年前のあさま山荘事件にみる、テレビの「現実」

日経新聞が、72年の「あさま山荘事件」について大きく取り上げていました。 映像の力 報道変える「1億総観戦」あさま山荘の戦場 ~警察、世論意識しメディア対策~(有料会員限定の記事です) 「あさま山荘事件」を新聞社が振り返るとき、それはたいてい「…

『小悪魔ageha』のDNAはギャルの垣根をこえて、新雑誌『LARME』に受け継がれていた

『小悪魔ageha』の版元、インフォレスト社が倒産しました。キャバ嬢ファッションのみならず、ロリータやガーリー系、パンクファッションまでを包括し、広くギャルカルチャーを牽引してきた『ageha』。しばらくは休刊になるかもしれません。 しかし!『ageha…

『小悪魔ageha』の版元が倒産へ、全盛期から何が変わったのか

『小悪魔ageha』のインフォレストパブリッシングの親会社、インフォレスト社が、事実上の倒産となりましたね。数社が報じていますが、ソースはほぼこちら。 雑誌「小悪魔ageha」など出版 インフォレスト株式会社 4月15日付で事業停止 負債30億円(大型倒産速…

「ああはなりたくない」と思った2種類の女について

「12人の優しい日本人」という映画が好きで、大学の頃から今までに20回以上みています。「もし日本に陪審員制度があったら」という設定のもと、陪審員として集められた "12人の日本人" が議論をするさまを、コミカルに描いた名作*1。今回は、そこに登場…

学生の「アルハラ」、新歓のノリと空気に殺されないで

入学シーズンですね。お花見や新歓コンパに参加する人も増えると思います。一方で毎年、学生の「飲酒事故」が後を絶ちません。(若者を死に追いやる「イッキ飲み」、アルハラを防ぐには?- 北条かや- Yahoo!ニュース) 悲しいことに、コールでの大量飲酒や「…

大島優子(25)の卒業と安室・あゆ・宇多田の25才

AKBの大島優子さん(25)が、6月2日の劇場公演をもって同グループを「卒業」しますね*1。30日には国立競技場で予定されていた卒業セレモニーが荒天のため中止となり、ファンの前で謝る大島優子の姿が芸能ニュースで取り上げられました*2。 25才というのは女性…

就活の面接、確かに「普通の会話するだけ」だったけど…

「就活生の大きな勘違い 面接は「自分を売り込む場」ではない」という記事を読みました。就活生は面接で「一方的に」自分の話をしがちだけれども、それは間違いである。面接とは「会話の場」。面接官は学生がきちんと「会話のキャッチボール」のできる人間か…

ドン・キホーテの電子マネー「majica」にみる、ドンキの本気

ドン・キホーテが好きで、よく行きます。モバイル会員にもなっており、クーポンで凄まじい安値のシャンプーを買ったりします(198円→98円に値引き等)。そのドンキが3月18日、ついに電子マネー「majica(マジカ)」を開始しました。 「majica」というネーミ…

スカイマークのミニスカ制服でCAの価値は上がるのか?

スカイマークCAの「ミニスカ制服」が話題になっています。「どうせネタだろう」と思っていましたが、どうやら本気のようです。 当然ながら、批判も噴出。「仕事に集中できず、保安上の問題がある」などの理由から、田村厚生労働相は同社の見解を問う考えを表…

在宅ケアに必要な「患者の自己決定」と、「訪問看護師」にできること

超高齢化社会を迎え、終末期のケアは病院から在宅の時代へ。そこで「地域医療」と「訪問看護師」の可能性を考えよう、というフォーラム「看護師が社会を変える」(笹川記念保健協力財団主催)を取材してきました。 団塊世代が一斉に75歳以上を迎える「2025年…

新しい生き方を目指す『ハウスワイフ2・0』の目新しくなさ

3月初旬の朝日新聞に『ハウスワイフ2・0』(エミリーマッチャー著)なる新刊の広告を見つけました。 「ハーバード卒→新しい主婦」とな…これは面白い、ブログに書こう、と思っていたら、すでに話題になっているようです…。 高学歴女子が新・専業主婦を目指す…

「ワーキングマザー礼賛」だけでなく、私たちは具体的な方法が知りたい

2月16日(日)@渋谷ヒカリエ。4月に育休から復帰する女性とその家族向けのイベント、「ママカレッジ復帰2ヶ月前講座」に参加してきました。 会場には多くの若いママたちの姿。赤ちゃん連れの方もいます。おしゃれなカフェのようなBGMが流れ、穏やかな雰囲気…

30年前の電通マンや企業トップの仕事術にみる「古くささ」と普遍性

今から45年も前のベストセラー、『知的生産の技術』(梅棹忠夫、岩波新書、1969年)。今さら私が言うのもナンですが、“これからはモノをつくる「物的生産」に対して、情報を生み出す「知的生産」の時代だ” との前提に基づく良著です。 知的生産の技術 (岩波…

BLOGOSの記事ランキング1位取ったが、キャバ嬢のランキングと似ているかも

私のブログ(コスプレで女やってますけど)が、BLOGOSにも載るようになって5ヶ月ほど経ちました。実は今回、27日に公開した「羽生結弦選手に『夢』を託すけど、若者から搾取するおじさんメディア」を多くの方に読んで頂くことができ、Webメディアに詳しい知…

羽生結弦選手に「夢」を託すけど、若者から搾取するおじさんメディア

羽生結弦選手(19)が、フィギュアスケート日本男子では初の金メダルを獲得しましたね。2月25日にはソチ五輪の選手団が帰国し、羽生選手や浅田真央選手の記者会見報道が盛り上がっています。仙台市出身の羽生選手は五輪の報奨金を被災地のために寄付する考え…

「若者の献血離れ」こうすれば食い止められる?

先日、次のような記事を書きました。 「はたちの献血」キャンペーンが必要なほど「若者の献血離れ」が進んだ理由(エコノミックニュース) 今年も2月末まで、日本赤十字社と厚労省は「はたちの献血」キャンペーンを展開しています。イメージキャラクターは…

どこからが「セクハラ」なのか

大学教員による女子学生へのセクシュアル・ハラスメントが、定期的にニュースになります。昨年末にも、筑波大教授が飲食店で女子学生と飲酒した後にホテルへ移動し、学生にわいせつ行為をしたという事件がありました。(セクハラ:筑波大男性教授を解雇 /茨…